who are you?

自分が何者かになっていく過程の記録。題は梨木香歩著裏庭の中の台詞から。

何者でもない私が何者かになるために

自分探しの旅なんてアホらしい。そんなもの地球の裏側には落ちていない。

というのはよく聞く話である。概して行っていない人が言うのだが。

 

私もそう思う。裏側に言って拾えるなら拾いにいくよ。本当の私。

でも多分どっちかというと100M先くらいの方が落ちている確率高そうだし、

多分落ちていない。

そして私も自分探しの旅に出た事は無い。出る気もない。

 

でも、リアルな旅ではなくても、自分探しの旅には出なきゃ行けない時がやってくるのだとひしひしひしと思い知らされている。

 

頑固でくそ真面目で仕事ができないのにプライドだけ高い。私は真面目系クズといわれるタイプの人間だ。真面目系クズの特徴で当てはまらなかったのは、”人が見てなかったら手を抜く”くらいである。私は疲れたら手が抜ける。人関係ない。どうでも良いが。

 

で、こういう人種は行き詰まるのだ。どこかで。

つまり私は行き詰まったのである。

 

プライドのせいで、適当に生きることができない。

でもだからって、特にできる事はない。

 

この20代後半のおばちゃんに片足突っ込んだ田舎者の小娘は、

もっと自分の知らない世界が見たくって、

最高学府のこれ以上進めない所まで来てみたのだった。

 

田舎いる時よりはそりゃあ世界は広がった。

都会ってこうなのね、こんな人たちがいるのね、最先端ってすごくて、世界って近い!

毎日わくわくして生きて来た。

 

さあ

さて

 

じゃ、世に出ようかという年に来た。

私はまだ、何者でもなかった。

ここまでずっと、新しい世界にあてられてぼんやりしているだけの、お上りさんであったのだ。

9年目なんですけどね。小学校から中学卒業するまでと同じ期間だよ。

 

なまじ良い教育を受けてしまい、なんだか世の中のためにならないのも申し訳ない。

でもそんな、意識高い系でもない。

とはいえ、お金稼いで良い暮らしをすれば良いと割り切るには、わたしはちょっと真面目(系クズ)すぎた。

 

しかし、それより前に、私は田舎娘だった。

帰りたい場所がある。

 

これから私は、いろんな事を考えて、いろんな人と会い、次の二つを達成したい。

 

①世界の理不尽を少しでもなくす事。

②私も、私以外も好きな場所に住めるようにする事

 

活動に具体性の無い希望みたいな物だ。

私は今何者でもない。

社会を一つも知らないし、そんな優秀な学生でもなかった。

でも、いまから、ここから、私は何者かになっていかなきゃいけない。

 

「私はまだ何者でもない。だから、何にでもなれる」

 

何もできない自分にうちひしがれたときにみつけた言葉だ。

ポカリスエットのCMである。

中に出てくるのは高校生で若干心がひりひりするけれど。

 

9年前同じ言葉を聞いたら、私は多分今と同じ道を歩んで来て、そしてやはり行き詰まって途方に暮れたと思う。

だからこの言葉は、今、私が聞くべき物だった。

 

これから私は何者かになっていきます。

ゆっくりとした時間をかけて。

ここはそんな自分探しというか自分作りの旅の記録の場になっていくはずです。